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《美術館の苦悩》

いい加減に“美術”の話をせんかっとお叱りを受けたので久しぶりにテーマを“美術”に移します。

皆さま、涼しくはならないのに“芸術の秋”がやってまいります。

コロナも終息し始めてるようですから、旅行や行楽は予想以上に賑わうでしょう。

また、“食欲の秋”も長い自粛生活の反動からか、異常なまでの食欲を満たすことが予測されます。

しかーし、我々の美術界は全くダメ。

まず、美術界に巨匠がいない。

牽引者がいない。

日本の美術、ひいては世界の美術の潮流が読めない。

文科省なんて美術音痴の集まり。

美術業界や美術団体の風圧でしか方向性を決められない愚か者の集まり。

美術業界が贋作騒ぎで振り回され、百貨店の売り上げ不振だの、画商たちの高齢化だの、インターネットの普及で価格体系が崩壊しただの、美術品購入世代が断捨離に入っただの、20年間も大卒給が変わらない経済困窮の中、20歳~50歳代の美術品購入が極めて少ないのは事実です。

しかも、その世代は漫画やアニメへの関心が異常に高く、美術館で見るような美術品(アート)には興味が微塵も無いようです。

 

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さて、学校の美術教育はどうなんでしょうか? アートに対する啓蒙は出来ているんでしょうか?

私が思うに、美術館も過去の芸術を収集して観せたり、組み合わせや“くくり方”で関心を引いたりして“美術催事の企画力”を磨いているようですが、なかなか動員数のアップには繋がりません。

皆さんビックリされますが、日本国内の美術館経営は9割以上が赤字運営です。

その割には、館長はじめ学芸員の皆さまは”偉そうな顔”をしていますね。

民間企業だったら、即刻クビです。

勿論、家に絵を飾る事と、美術館に絵画を観賞しに行く事は、全く次元も意味合いも違うことではあります。

それは判るのですが、少なくとも美術館や博物館は私達の関心や造詣を深める為の公の施設であるべきですし、都市の中の”刺激的な装置であるべきだと思うのです。(機能すべきモノ)

抜本的なアートニーズの構築と改善には、大袈裟ですがココから変えていくべきだと思うのです。

税金でやっているから営利は考えなくて良い、このような考え方自体がアナクロニズムで、間違っているのです。

共有の文化遺産をお預かりして管理している、国・県・市に、その為の経費を予算建てしてもらっている。

これじゃ『倉庫業』と同じ。

小難しい受け売りの”美術評論”は捨てて、美術館職員一同、一丸となって集客動員と利潤を真剣に考えてはいかがですか?

一体どうすれば人が集まるのか? インパクトのある催事とは何だろうか? どうすれば”また、来よう”と思っていただけるか? このままだと、美術館の皆さんは、サービスと言う言葉も知らなかった旧ソビエトや東ドイツの人間と同様になりますよ。 

少しは”東京ディズニーランド”を見習うべきでは、と思います。

あなたたちが寄りかかっている伝統や威厳は、やがて飽きられますよ。

そこに人々からの”リスペクト”があって初めて”風格”となり、”ステータス”となるのです

 

大声で言いたい、全国の美術館関係者の皆さん、”もっと人が喜ぶ事、驚く事、楽しめる事”を真剣に知恵を出して考えようではありませんか

”もっとどうすれば儲かるか、利潤を貪欲に追求しましょう

ただ作品を展示すれば良いのではありません”観せ方”一つで反応は変わりますし、宣伝の仕方一つでレスポンスは違ってきます。

年間の催事スケジュールは、裏返せば”利益計画”であり”来場客の満足計画”なのです。

催事の一つ一つが、練りに練られたエンターテイメントであり、ショーなのです。

ただ空いている日程を埋めればいいのではありません。

[有名作家の作品を観せているんだから~あとは勝手にどうぞ]こういう作品頼みで、主体性の無さや傲慢さが目立つのです。

 

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そして、私がいつも気になるのが、美術館展示室内に小さな字で書かれた”作品解説文”

お年寄りには見えません、かなり近くに行かないと読めません。

あれは誰が作成したのですか? もう少し、来場者の事をおもんばかってはいかがですか? 高い入場料を払わせているのですから。

 

もっと、もっと頭の柔らかい館長や学芸課長が出現しないと、文科省における美術館・博物館事業は更なる暗礁に乗り上げますよ。

我が国は、未曾有の経済危機を迎えているんですよ。

世界情勢からして防衛予算は増大するでしょうし、その中で国の財政負担軽減策として、まず最初に切り捨てられるのは間違いなく”あなた達なんですよ”

まあ、あなたたちは責任を取りませんし、自分が退職するまでスリーノーエビルス(見ざる言わざる聞かざる)を決め込むでしょうが。

そんな連中に国民を啓蒙する催事運営を任せてよいのでしょうか?

いかに国家が衰退しても、また、戦争の最中でも人間は”音楽” ”絵画” ”文芸” ”映像芸術” ”舞台芸術”などの芸術全般を放棄しませんでした。

爆弾が炸裂する中でも、バイオリンを弾き、ピアノを弾いていました。

それほど人間が作り出した芸術は、人が生きていくために必要なビタミンであり、エネルギーであったのです。

戦の無い、豊かな時代を迎えた今、一番手を抜いてはいけない”美術館関係者”の皆さんが一番楽をして、手を抜いているように見えるのです。

あくまで、私見ですが。

 

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